社長の思いつ記 2017.11

   皆様こんにちは。長く居座った秋雨前線と週末ごとに襲来する台風を心配する日が続きましたが、11月に入ってようやく気持ちの良い秋晴れを楽しめるようになりました。紅葉は短い秋を急ぐかのように色づき大きな変化を見せてくれています。スポーツ?行楽?食欲?皆様はどんな秋をお過ごしですか?
 さて、当社は創業60年目の期をスタートさせました。日経新聞社の調査によれば、会社の寿命は30年と言う説があります。10年で消えてしまった企業は全体の半数近くにのぼり、30年ともなると、約75%が消えてしまっているというのですから、会社を代表するものとすれば思わずブルブルっと震えます。次の30年に向かって第三次の創業と格闘を覚悟しない限り、お客様に愛され続けることはできません。と言うわけで、社内ではこの一年を次の30年に向けて、お客様に当社についてのお叱りやご期待をしっかりお伺いする年、プロとして業界のタブーや、「そんなアホな」に真剣に分け入る年としています。
 私が社員さんに提案するのは、「慣れた現状をあえて変えてみる」「やりたかったことは、結果はさておき今期は思い切ってやってみる」です。さて、問題なのは私自身。私は現場の仕事から離れているので、言っていることや指示することに必要以上に正しさを主張しようとしていた反省があります。いかに正しいかを諭すために様々な情報で裏をとって理論武装する。これは無意識に社員さんの意見や反論に理屈で負けないよう自己防御していたに過ぎないので、皆にとっては明らかにマイナス。いかに正しいかを伝えようとあれこれ話を持ち出すので、話は長くなるし、周りはどうせ私が最後は仕切ると思うから、自分たちで考える意欲も薄れていったはずです。この元気ライフの“思いつ記”もそうですよね、長い、理屈っぽい。(笑)と書きたいところですが笑えません。


 そこで、私。自分のために正しさやあるべき姿を分ってもらおうとすることはやめる。先を予測し過ぎて踏み止らず、自由で楽しいことは何かを伝える。迷ったら冒険する方に自らを進める。詳細は別の機会に譲るとして、「私をこう変えよう」と思えたのは、えびちゃんと呼ぶ人のパーソナリティに触れたからです。えびちゃんの言動や行動は、皆を振り回したり心を揺らしていくのですが、周囲はそれぞれにそこから新たな自分をスタートさせており、結果、それぞれが良し。えびちゃんが正しかったかどうかは関係ない。皆が好ましい自分をスタートさせていることを感じ、えびちゃんを慕っていく。もう一つ、ある社長さんから言われた率直なコメントにも支えられています。「原田さんの言っていることはなるほどと思うし、すごいなぁと感じる。でも、話が長くなって待ち時間を越えるのは感心しないよ。正し過ぎるのも息が詰まるし、俺は原田さんの会社の社員にはなりたくないなぁ」
 

  次の30年に向けたこの1年。自由で冒険心一杯でちょっとアホな私でしかたどり着けない新たな出会いや発見があることを楽しみにしたいと思います。きっと次代はAIやロボットが大活躍する時代。そのときに、今まで以上に人間らしい私やメンバーに支えられながら、新技術とのWin-Winでお客様のあらたな“嬉しい”や“楽しい”をお届けできるよう、ハイタッチなビジネスをきっと進めていきます。
                                                                                                  (プラスデコ代表 原田 学)