書くことは人を確かにする
皆さま、こんにちは。寒暖の差が大きく、体調管理が難しいこの頃ですね。今年は桜が早いと言われていますが、私の花粉症もそのようです(泣)。とは言え、毎年春を待ち遠しいのは、生命の息吹を感じたいから。 夢や希望に向かって、皆さまの生活や活動も春満開となりますように。
さて、今シーズンからロサンゼルス・ドジャースでプレーする大谷翔平選手が結婚を発表しました。大谷選手が超スーパースターであることはもちろんですが、私にとって興味深いことの一つは、彼が高校1年のときに書いた「目標達成シート」です。ビジネスでも活用されることがある「マンダラチャート」にそっくりで、シートは9×9の合計81個のマス目でできています。中心にあるマスに自分が実現したい「大きな目標」や「夢」を記入し、そのマスを取り囲む8つのブロックには、その目標の達成に必要な要素で埋めていきます。
大谷選手が書いた大きな目標は、「ドラフトで8球団から1位指名を受ける」でした。それを達成するために必要な8つの要素は、 ①体づくり、②コントロール、③キレ、④スピード160km、⑤変化球、⑥運、⑦人間性、⑧メンタルと書かれています。目標の達成に、「人間性」や「運」を大切な要素としている点は、大谷選手が多くの人に愛される所以のように感じますね。さらにその要素の外側の8マスには、それを満たすための身近な目標や、日々行うべきことを書き込むのですが、「運」を取り巻くマスにはこう記されています。①あいさつ、②ゴミ拾い、③部屋の掃除、④審判さんへの態度、⑤本を読む、⑥応援される人間になる、⑦プラス思考、⑧道具を大切に使う。それらを意識して行うようにすることで、必要な要素が満たされ、中心にある最終的な目標の達成に近づけるという仕組みです。良いことが起こることを「運」として待つのでなく、自らの行動として幸運を作り出そうとする努力は大いに見習いたいところです。
大谷選手の目標やノートに関する記事の中にこんな一文がありました。
「大谷にとって、目標を明確に持つこと、それを文字にすること、そして実現するまで努力を続けることは何よりお母さんとの大事な約束事の1つのようです。そうやって彼はプロへと道を進めてきた」
私は昔から、「書くことは人を確かにする」という言葉を大切にしてきたつもりでしたが、高1の時の大谷選手と比べたら生半可過ぎました! 「できたらいいな」、くらいの希望は持っても、それを本気で達成しようと文字にして皆と共有したり、そうなるためにどう努力するかを明確にしていないことが多いのです。
子育てでもそうです。どんな子供に育ってほしいかを、何となく思いはしても、なるようになっていくだろう、くらいにしか考えていませんでした。親にしてもらったことを頼りに、それを繰り返すだけで、なってほしいように育てる術(必要なこと)など学びもしませんでした。また、社内の研修などで学んだとしても、普段の仕事の中に習慣や作法とするよう織り込んだり、私がモデルになって取り組まなかったら、誰にも身につかないし、社風や文化と言えるようにはなりません。私にとって大谷翔平選手は憧れの超スーパースターであって、彼には絶対になれません。でも、彼と同じように、自分にとって最高の目標を中心において、必要なことを明らかにして、それをクリアするように行動する人にはなれるはずです。スゴイ人に憧れるって、そういうことなのだと思います。また、当社で一緒に働く仲間には互いに励まし合い、そうあってほしい。
2024年も早2か月が過ぎました。今年の目標を確かにし、そのための必要事項をもう一度整理して、毎日のすべきことをしている私として、桜の季節を迎えようと思います。
プラスデコ代表 原田 学