社長の思いつ記
この壺は満杯か?
皆さま、こんにちは。お盆を過ぎ、爽やかな風に心地良さを感じることが多くなりました。とは言え、ニュースではあちこちで大雨の被害なども聞こえてきます。皆様に関係する方々はご安全でいらっしゃいますでしょうか。
さて、社内で紹介した話ですが、皆さまにもお伝えしたいと思います。ネットでも有名のようなので、ご存じの方もいるかも知れません。「この壺は満杯か?」という話です。
「クイズの時間だ」、教授はそう言って、大きな壺を取り出して教壇に置きます。その壺に、彼は片手でようやく持てるほどの岩を一つ一つ詰め、壺がいっぱいになったところで学生に問います。「この壺は満杯か?」
教室中の学生が「はい」と答えました。「本当に?」 そう言いながら教授は、今度はバケツに入った砂利を取り出して壺の中に流し込み、壺を振りながら岩と岩の間を砂利で埋めます。そしてもう一度聞きました。
「この壺は満杯か?」 一人の生徒が「たぶん違うだろう」と答えると、教授は「そうだ」と笑い、今度は砂の入ったバケツから岩と砂利の隙間に流し込んで、三度目の質問を投げかけます。「この壺は満杯か?」 学生は声を揃えて、「違う」と答えました。
教授は水差しを取り出し、壺の縁までなみなみと水を注いで、学生に最後の質問を投げかけます。
「僕が何を言いたいかわかるだろうか」
一人の学生が手を挙げて、「どんなに忙しいときでも、努力をすれば、いつでも予定を詰め込むことは可能だということです」と答えました。
「それは違う。重要なポイントはそこではないんだよ。この例が示してくれる真実は、大きな岩を先に入れないかぎり、それが入る余地は、その後二度とないということなんだ」
私たちにとって重要で優先すべきことは人それぞれです。健康や家族が大切だということは直観的にわかっていると思いますが、どうすることが大切にすることか、そのためにどう時間を優先して使うかまでは具体的にしていないものです。たいして考えもしないで、「仕事が忙しい」と言う理由で「できない」ことにしていることがあるかも知れません。「それは無理」と、はなからあきらめていることも。
私は今になって、妻の両親とどうしてもっと一緒に過ごさなかったのだろうと悔やむことがあります。二人とも若くに逝ってしまったこともありますが、結局のところ、大切なことを後回しにした私のせいです。妻にその話をしたところ、実は東京の両親から一緒に旅行をしようと誘われたことがあったことを知らされました。きっと私が忙しがっていて、相談すらしにくかったのでしょう。今なら、無理をしてでも、行きましょう!って言うのに、と思います。
重要なことと思っているなら、本気で大切にするしかありません。それは、大きな岩を人生という私たちの壺に優先して収めること。いずれ壺が一杯になったとき、重要でもない「何か」の寄せ集めに終わってしまわないように。
家族が大切とか、社員さんが大切なことは私にとって明らかですが、それなら私は何から壺に入れるのか。 仕事をしながらでも、家族や仲間の協力があってこそと、してもらったことに心からお礼を言ったり、安全に帰宅して、家族のお陰で一日頑張れたことにありがとうを伝える。していただいたお返しに私は何をしよう。離れている姉に近況を伝えることも含めて、そのときにするべきことを大切にしたいと思います。
プラスデコ代表 原田 学
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