社長の思いつ記
豊かに楽しく100活
皆様こんにちは。始まったばかりと思っていた2015年もあっという間の最終コーナーですね。諦めの悪い私は有終の美を誓って、かけがえのない今年づくりをココから始めたいと思っています。ちなみに、10月にスタートした当社の今期のキーワードは、「今、ココ、私」です。未来のありたい姿に向けて、「今、ココに、私の行動を問おう」のメッセージを込めたものです。
さて、リフォーム・イベントでご協力を頂くLIXILの収納アドバイザー松下先生に、「これからの収納で、お客様に伝えたいことは何ですか?」とお尋ねしました。その返答は、「"終活"をテーマにしたい...」でした。さすがにこれには絶句です。住宅リフォームは新たな生活シーンを豊かに楽しくすることなので、そんなイベントで「終活」をテーマにするのはとても無理。私が終活という言葉に持つ意味合いは、「人生の終わりに向かっての準備や身の回りの片付け」ですから、当然の反応とご理解頂けると思います。
また、85歳になる母のことを思い浮かべると、「モノを捨てる」ことへの大きな抵抗も容易に想像ができました。両親の生まれ育った時代はモノのない時代です。それだけにもったいないの気持ちは強いし、何かに使える...と思うと捨てられない。しかも、捨てることは思い出をおざなりにすることのように感じているようです。ともあれ、終活をテーマに伝えたいその理由を聞いてみました。
松下先生によれば、多くの思い出や多くのモノに囲まれた人生のベテランこそ、これからの有意義な生活に向けた生活のシンプル化=終活が必要だと言うのです。
この説明にはピンと来るものがありました。最近、独居生活を送る母の家の掃除をする機会がありましたが、掃除の行き届かない状況は半端ではありません。もとより、年老いた母が掃除できる範囲など限られます。それに加えてモノの多さ。メモ用紙にするつもりの広告の裏紙、レジ袋、買い物の紙袋や包装紙。銀行や電気店のイベントでもらう記念品やノベルティまで、「何かで使える」「もったいない」の思いで積み上がったモノが溢れているのです。おまけに捨てようとすると“モノを粗末にする”と怒られちゃう。
妻が訪ねるときも姉が帰省するときも、これらアンタッチャブルな環境を目の当たりにすると、掃除心は見えている床部分のみへと消沈していくのです。母自身もとってはおくものの、整理しきれないまま、ひとまず空き箱に収めて窓辺やキッチンカウンターに積み上げるのは実は苦痛なはずです。探し物をムキになって長い間探したり、そんな時間を恨めしく愚痴るのは、母の貴重なエネルギーの浪費に間違いありません。
もし、部屋の中がホテルや旅館とまではいかないまでも、要るもの・どう使うものかが分かるようになっていたら、家事の応援はもっとしてあげられるのに。母にしても、大切なものが分かり易く、そのありかにサッとたどりつけたらもっと楽ができるし、何より、家が汚れているから人に来て頂けないというストレスからも開放されるはずです。
松下先生の言う通り、人生のベテランこそ、これからの生活に向けたシンプルな環境(大切、あるいは好きなモノやコトに囲まれた生活)が必要なのだと思う。ただ、“終活”という言葉はやっぱり淋しすぎます。
あるテレビ番組で、イキイキと100才まで生きる「100活」の取り組みが紹介されていましたが、これ、いいですね!「100活」。終活に比べてはるかに素敵な言葉ではないですか?
イキイキと100才まで健康に生きるために、モノや思い出を整理していく。過去の私を存在証明するモノや思い出に直ぐにたどり着けるようなシンプルな生活にしておく。 捨てることばかりに目が向きがちですが、これからに向かって必要なモノや思い出にフォーカスして「残すものを決める」。これならしっくりきます。
絶対無理と思えた終活テーマですが、生活シーンを豊かに楽しくする“100活に向けたダンシャリ(断/捨/離)セミナー”」として皆様にセミナー提供をできる日も近いかもしれません。乞うご期待です。
プラスデコ代表 原田 学
プラスデコのこと|社長の思いつ記
- 書くことは人を確かにする
- 2024年 新年のご挨拶
- 「50kmウォーク」
- ご縁を結ぶ
- 2.5人称の視点
- 一休和尚の遺言
- 短所、一番足りないことの克服
- 2023年 新年のご挨拶
- 神の慮り(おもんぱかり)
- この壺は満杯か?
- 子どもも部下も「どう育てたか」でなく、「親や上司がどう生きているか」を見て育つ
- 自分の決めたことを行えた日の充実に、幸せを感じる毎日が幸せの道
- 幼い頃の自分の夢
- 2022年 新年のご挨拶
- カッコ悪さがカッコイイ! 阿保なんだけど利口になろうと努力している人は魅力的!
- 「元気ライフ」創刊100号
- プラスデコの強み
- マネージメントゲームに参加して
- コロナ禍は、これからの魅力アップの準備期間
- 2021年 新年のご挨拶
- お休みこそ将来の目標に通じる時間の使い方を計画して過ごす方がいい!
- お世話になった方へ感謝を伝える
- 災いを転じて福に。
- 野村ノート
- 2020年 新年のご挨拶
- 恵まれている価値を素直に受けとり、普通に暮らせる日常に感謝する
- 笑顔をつなぐ
- 準備は充分か?
- 今一度、素直になる
- 2019年 新年のご挨拶
- 第61期 プラスデコ事業スタートして早17年
- NCC創業者 原田昭廣のお話 ③
- NCC創業者 原田昭廣のお話 ②
- NCC創業者 原田昭廣のお話 ①
- 平昌オリンピック
- 2018年 新年のご挨拶
- 第60期スタート 次の30年に向けて!
- 習慣形成を学びなおして
- 働き方改革とAI活用
- 中国経済のプラス面!!
- 人生を楽しめる働き方
- 2017年 新年のご挨拶
- 見方を変える力の醸成
- 未来に続く風
- 自ら選ぶ自由
- 自然に対する畏敬
- 学ぶとは変わること
- 2016年 新年のご挨拶
- 豊かに楽しく100活
- 甲子園へ 限りある機会への全力投球
- おもてなしと客ぶり
- 心を整える
- 中央タクシー様に学ぶ
- 2015年 新年のご挨拶
- 世界はことばでできている
- 経営理念の下に
- 20年ぶりの再会
- 敬意ある仕事
- ソチオリンピック 他国との輪
- 2014年 新年のご挨拶