社長の思いつ記
働き方改革とAI活用
皆さんこんにちは。7月に大きな被害をもたらした九州の集中豪雨。私はちょうど長崎から博多に向かう特急で立ち往生しました。自然の猛威になす術なく、ただただ恐怖、逃げるほかないのだと痛感しました。多くの被害は誰もがきっとへこたれますが、再起を祈るばかりです。
さて、最近のキーワードと言えば「働き方改革」や「AI」。頻出ですが、私は“関わり方改革”で二つのキーワードを繋ぎあわせようと思っています。それと言うのも組織のリーダーとしては残念な事実を知らされたから。米国ギャラップ社が世界の企業を対象に実施した「従業員の仕事への熱意」の調査によれば、日本は「熱意あふれる社員」が6%しかいないのだそうです。米国の32%と比べて格段に低く、調査した139カ国中132位と最下位クラス。さらに「企業内に諸問題を生む周囲に不満を撒き散らしている無気力な社員」は24%、「やる気のない社員」は70%というのですから心配になります。どうした!かって「会社人間」と言われた日本のビジネスマン!環境は確かに変わっています。上から言われたことを真面目にこなすだけではもはや不十分で、人や仕事との関わり方や相乗効果を組織として考え、良い仕事を生み出し続けることが求められているのです。
更にこれも心配な事実。それは先進7カ国の若者(13~29才)に行った調査で、日本の若者の自己肯定感が諸外国と比べて圧倒的に低いというもの。「自分自身への満足」では、米国やフランスが85%程度なのに、日本は48%。心の状態を問う「憂鬱だと感じている」日本人は、米国・フランスとも40%程度に対し78%ですから、前出の調査“「やる気のない社員」は70%”にも符号しています。
働き方改革もAI活用も意図するのは生産性アップのはず。AIによって不要になる仕事も予測され、脅威を指摘する向きもありますが、だからこそ、私にしかできないことを考えてみる。私にしかできない、は突き詰めると自分の周囲にこそ発揮する機会が多いと分かります。人を喜ばせたり、助けることに、その場・そのとき・相手の最善のゴールを思う心の一つでアプローチできるのは人ならでは。必ずしも、AIの「正しい」答えが必要なわけではありません。「AI」よりも「愛」、ですね。最近、出会った外資系大手生命保険会社からヘッドハントされたK氏は、リーダーとして旋風を巻きおこしていると、同僚、部下の皆さんから聞きました。何が旋風かー。「よく話を聞いてくれる」「皆がどうせ無理と諦めていた“ありたい姿”を当たり前に目標に掲げる」「実現イメージを連想させる写真を掲示し、その場面で流れる音楽を朝礼に流す」など、これまでとは全く異なる仕事環境を作り出しているのはまさに「AI」よりも「愛」、関わり方レボリューションです。着任してから数ヶ月という短期間ですが、既に好業績が結果として現れており、半信半疑だったメンバーまでも巻き込みはじめているそうです。
「新たなことに踏み出せる」「変われる」の実感は、自分への期待感、自己肯定感そのものです。我が社の働き方改革とAI活用は、人や仕事との関わり方改革で果たしたい。感謝すべきことを当たり前化しないで、有難いこととしてフォーカスする。社内では衝突や不満、こと無かれな雰囲気もあります。「どんなときにも明るく元気」が合言葉なのに、マイナスなできごとの前には明るく元気でいられない。一人ひとりがまずできること...心はどうあれ、明るく元気にプラス言葉を発すること。それが我が社の社風となるまで私は仕掛け続けます。
アメリカの心理学者ヴェニスブラッドワスはハリウッドから女優にならないかと何度もスカウトされた美貌の持ち主だったそうですが、毎朝鏡に向かってこう語りかけていたと言います。
“私は強く 力があり 人を愛し いつも協調的で とても幸せです”
鏡の自分を認め語ることを習慣にしている。うーん、さすが心理学者ですね。
プラスデコ代表 原田 学
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