私のイチオシ、紹介します! 『運転者 未来を変える過去からの使者』 

『運転者 未来を変える過去からの使者』   喜多川 泰(著)  出版社:ディスカヴァー・トゥエンティワン

仕事、家庭が上手くいかずイライラばかりの岡田が、不思議なタクシー運転手に連れて行かれた所は、彼が行くべき場所。最初は愚痴が多かった岡田ですが、運転手との会話や到着地での出来事などを通して、考え方が変わり徐々に前向きになっていきます。文中に『上機嫌でいる事=楽しいことを期待するのではなく、起こる事を楽しむと決めること』とあり、ワクワクする事、何かに興味を持って接する事の大切さを改めて感じました。

「運」を〈貯める〉〈使う〉という考え方にも納得しました。何も起こらない時は〈貯めている時〉。良いことに巡りあえた時は〈使った時〉。自分で貯めた分以外にも、過去の誰かが後世の為に残してくれた分もあると気づかされ、全てのモノに感謝するとはこういう事なのかと思いました。タイトルの意味も解るととても府に落ちました。

哲学チックですが小説なので、大事なことは、セリフになっていてとても読みやすいです。報われない努力はない!!頑張ろう!と前向きになれる一冊です。

プレゼンター 中村寿恵