私のイチオシ、紹介します! 『ファイナルファンタジーXIV  光のお父さん』

ファイナルファンタジーXIV  光のお父さん』 マイディー(著)  出版社:講談社

この作品をご紹介する上でまず初めにお伝えしたいことは「ノンフィクション」であることです。インターネットゲームで遊ぶ筆者が自身の父親の退職をきっかけに、なにか親孝行ができないかと考え、父への退職祝いに母がプレイステーション4を贈ったことを知り、筆者が遊んでいるゲームと同じものをプレゼントし正体を隠して一緒に遊ぶ。という内容です。タイトルの「光のお父さん」とは筆者の父を指し、物語の主幹になっています。筆者が少年時代にお父さんと初めて遊んだゲームを思い出したことや、挫けずに何度も最難関クエストに挑むお父さんを通して語られる父と子のバーチャルを超えたリアルな関係修復の記録でもあります。非常にとっつきにくい内容に見えますが、読み進めていくと不思議と私と私の父親との関係を思い出し、読み終わる頃には親孝行がしたくなるような、心温まる作品です。この作品は2017年にドラマ化し、2019年6月に映画化されています。書籍・映像どちらからでも、新しい時代の新しい作品に触れてみてはいかがでしょうか?

プレゼンター プラスデコ 髙橋勝太