幼い頃の自分の夢

 皆さん、こんにちは。本号が届く頃にはだいぶ春めいているでしょうか。当地でも新型コロナウイルスの感染者が増え、油断はできない状況ですが、怖がり過ぎずに対策だけはしっかりして前向きに過ごしたいですね。

 さて、北京オリンピックが閉幕しましたが、皆さんの感動シーンは何でしたか?私はライブで演技を見ていませんでしたが、羽生結弦選手の「挑戦」について、当社をサポートしてくれる先生が絶賛するのを聴いて、改めて羽生選手の演技やコメントをフォローしました。普段フィギュアスケートに興味が薄い私でも、やっぱりスゴかった。彼が挑戦した前人未踏の4回転アクセル。着氷に失敗したとはいえ、人は自力であそこまで跳び、回転できることが私には驚きです。演技をアナウンスする方に台本があるとは思えないのですが、終了時のアナウンスは、見ている私の心を明確に言葉にしてくれました。

「貫いた挑戦。オリンピック王者のプライドを示しました。史上初。そこへの夢を見せてくれました。」

 羽生選手も、できることなら金メダルをとり、オリンピック三連覇を成し遂げたいと思っていたはずです。彼ほどの実力なら、欲しい結果に近づける安全なプログラムを選択することもできたかも知れない。それでも彼は「挑戦」を貫きました。アナウンスされた通り、それはプライドだったと思います。プライドとは自らの生き方に示す基準の高さです。 羽生選手の演技にはきっと「ただ勝つ」だけの基準はありません。常に自らを超える演技に挑戦して勝つことが、彼の競技なのだと思いました。試合後に「自分自身の演技は貫けた」と述べていますが、結果は希望に届かなくても、自らに課した演技内容はプライドに適うものだったとも聴こえます。

三度目のオリンピック挑戦は、これまでで最も応援をもらった幸せな時間だったと言い、「挑戦」について質問されると、〈挑戦は特別なことでないこと、どんな人も皆挑戦していること、挑戦でないことは何一つないこと、それが生きること>、と話しています。そんな会見を聞いて、思わず胸に手を当ててしまいます。

「私は挑戦しているか?それが生きることだぞ。」

 報われない努力だったかどうかは、きっと彼を見た全世界の人の胸の中に、それぞれ答えを抱いているように思えます。私には、彼の努力が「挑戦せよ!」と言っています。世界の人たちがきっとそう。メディア関係者も「この競技を何度も前進させてきた革新者。彼のプログラムは私にとって過去最高」「彼のジャンプは成功しなかった。しかし、彼には追い求めるものがある。五輪連覇王者のマインドは他の選手とは違う」。羽生選手の努力と挑戦は観る人のすべてを魅了していることは、そんなコメントからも想像できます。

 では、羽生結弦自身はどんなエールを得て挑戦し続けるのか。彼は幼い頃からの夢だった4回転アクセルを成功させようと挑戦をし続けました。「9才の頃のあいつ(自分)が、跳べって言ってる。そして一緒に跳んだ。」会見のコメントに私はハッとしました。私たちの過去にも、今につなぐエールがあるかもしれません。勝手にやめたり、あきらめたり、忘れていたり。がっかりしている昔のあいつにもう一度みんなで会いにいきませんか。今の私たちがそれぞれに目指す金メダルよりも大切なものを思い出せるかもしれません。

プラスデコ代表 原田 学

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